飛行機搭乗時の耳鳴りを治療すべきですか?
ご相談者様

飛行機に乗ったときの耳鳴りについて教えてください。
私は飛行機に乗ると耳鳴りがしたり、耳の中が痛くなったりします。
いつも降りてしばらく経てば治まるのですが、先日は痛みが長く続いたので気になっています。
念のため、病院で診てもらうべきでしょうか。
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ご質問のような耳鳴りは、高層ビルのエレベーターに乗ったときなどにも起こる、キーンという高音の耳鳴りですね。
それ自体は、健康な人にもしばしば起こり、普通は症状と言うまでもない現象です。とはいえ、痛みがあるのは気になりますね。
今回のご相談をきっかけに、耳鼻咽喉科に行ってみてはどうでしょう。
「航空性中耳炎」という病気もありますので、診断・治療を受けたほうがよい場合も少なくありません。 -
航空性中耳炎という病名は初耳ですが、いったいどんな病気ですか?私も該当するのでしょうか?
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鼓膜の奥にある中耳には、鼻の奥のほうから耳管という管が通じています。
この管が、中耳の気圧を外部と同じになるよう調整しているわけです。
しかし、鼻やのどの炎症など、なんらかの原因で調節が追いつかないと、耳の障害が起こることがあります。それが航空性中耳炎です。
耳鳴りや耳の痛みのほか、めまい、難聴、頭痛などを伴う場合もあります。
あなたが該当するかどうかは、診察を受ければはっきりすると思いますよ。 -
航空性中耳炎と診断されたら、どんな治療があるのですか?
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まずトラブルの予防が大事なので、飛行機に乗ったりして急な気圧変動にさらされる機会はできるだけ避けていただきたいですね。
それでも症状が出るなら、必要に応じて耳管や鼻の治療を行います。
炎症は通常、薬で治療しますが、症状が重い場合は手術をすることもあります。 -
私は仕事柄、出張が多くて、飛行機に乗る回数を減らすわけにはいかないのですが……
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そういうご事情でしたら、耳鼻科の受診を強くおすすめします。きっと適切なアドバイスが受けられると思います。
また、飛行機に乗る際は、離着陸時の気圧の変化をゆるやかにする耳栓も市販されていますから、利用してみるとよいかもしれません。
まとめ
・飛行機に乗ったときの耳鳴りで痛みが伴うなら「航空性中耳炎」かも
・急な気圧変動にさらされる機会を避けるなど、予防が大切
・症状が重い場合は手術が必要になることも