耳鳴りに補聴器って必要ですか?
ご相談者様

病院で耳鳴りを診てもらったら、補聴器を勧められました。
私は日常会話に困ったりはしていないので、そう言われても納得がいかないのですが、耳鳴りで補聴器を使うことはよくあるのですか?
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なるほど。耳鳴りを治したくて病院に行ったわけですね。
それなのに、いきなり「補聴器を使おう」と言われたと……。すぐに納得できなかったのもごもっともです。
ただ、耳鳴りでも補聴器を使うとよい場合は少なくないのですよ。
“音響療法”と呼ばれる治療法では、補聴器を使うことがありますから。 -
そうなんですか。補聴器をつけたら、余計に耳鳴りがうるさくなるのではないかと思っていたのですが、安心しました。
それでは、補聴器を勧められるのはどんな場合なのですか? -
補聴器を使うのは、耳鳴りが気にならない状態を作って、慣れていただくためです。
実は、多くの耳鳴りは、音の伝わり方よりも、感じ方に問題が生じて起こります。
つまり、脳が過敏になって耳鳴りを感じている場合が多いのです。
そういうとき、例えば耳栓をして音をシャットアウトしても耳鳴りは消えません。むしろ音を少し入れてあげたほうが、耳鳴りが気にならなくなる場合が多いのです。 -
それだと、耳鳴りをごまかすだけで根本的な解決にはならないのではありませんか?
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耳鳴りにはいろいろ原因がありますが、大きく分けると2つのタイプになります。
1つは、耳の病気に伴って起こり、それが治ると自然に消えるタイプ。もう1つは、音の感じ方に問題があって、慣れることで感じなくなるものです。
あなたは、音の感じ方に問題がある感音系の耳鳴りと診断されて、補聴器を勧められたのだと思います。 -
では、補聴器を使ってみたほうがいいでしょうか?
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お医者さんとよく相談してみてください。もしも補聴器を使う場合は、その調整がポイントで、よく合っていないと使い勝手が悪く感じます。
違和感があったら必ず申し出て、ご自分の状態にフィットさせてもらうことが大事です。
補聴器に慣れるまでは少し時間がかかることもあるので、気長に取り組むつもりで医師とコミュニケーションを図っていっていただきたいと思います。
まとめ
・耳鳴りの治療には補聴器が使われることも多い
・補聴器は自分の耳の状態に合ったものを使って
・医師と相談しながら気長に治療に臨もう