物理療法
皆さんの中には、疲れたときや体調が優れないときに、マッサージを受ける人も多いと思います。耳鳴りに対する物理療法にも、内耳の血流や代謝(水はけ)を促し、脳神経を癒すことで、耳鳴りを起こりにくいコンディションを整える治療法があります。
検査の方法

■ 中耳加圧療法
中耳加圧療法は、滲出性中耳炎の治療に使う鼓膜マッサージ機で、鼓膜に音圧をかける(ポコポコという音を聞く)ものです。中耳、内耳のリンパのめぐりをよくし、メニエール病の改善や、難聴に伴う耳鳴りに効果があるとされています。
難治のメニエール病には、手術で鼓膜に穴を開け、そこから鼓膜換気チューブを挿入する治療法があり、それも中耳加圧療法と呼ばれています。
検査の方法

■ キセノン温熱療法
キセノン治療器を使った物理療法です。キセノン治療器は、光照射と温熱治療を兼ねたマッサージ器の一種です。整形外科や治療院にも導入されている本格的な物理療法器具で、さまざまな痛みを伴う症状の治療に使われています。
近赤外線を中心としたキセノン光には、体の深部まで温め、血行をよくする作用があります。
渡辺医院のキセノン温熱療法
当院でも、キセノン温熱療法を行っています。通電治療も併用できる仕組みになっているので、3つの機能で体をほぐすことができます。
使い方はシンプルで、患部に導子を当てて、10~15分間、キセノン光で温熱をかけるだけです。耳鳴りの場合は、首の辺りにある星条神経節(自律神経系の交感神経が集まっているところ)の後ろに温熱をかけ、血行をよくすることで、内耳を含む頭部の代謝がよくなると考えられています。
「血行をよくする」「自律神経の働きをよくする」「ストレスを和らげて心理面をケアする」といった効果があり、当院でも患者さんたちに好評な物理療法です。
こうした治療法は、耳鳴り治療の柱とまでは言えませんが、脳に心地よさを与え、体調を整えることができるため、耳鳴りが起こりにくい状態を作ることができます。