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自分のめまいや耳鳴りを自己診断してみよう | 耳鼻咽喉科 渡辺医院
院長の耳鳴り外来はしばらくの間、休止とさせていただきます。大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒、よろしくお願い申し上げます。
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2019年1月9日

自分のめまいや耳鳴りを自己診断してみよう

めまいは、ある程度までは自己診断ができる症状です。
ここで、めまいの感じ方と、主に疑われる原因との関係を整理しておきましょう。

さて、あなたのめまいの感じ方は、次のどれに当てはまりますか?

あなたのめまいは5つのうちどのタイプか

めまいには、以下の5つのタイプがあります。

①グルグルするめまい(回転する感じ)
②フラフラするめまい(左右に揺れる感じ)
③フワフワするめまい(上下に浮く感じ)
④クラッとするめまい(目の前が暗くなる)
⑤動いていない物が揺れて見えるめまい

以下に、それぞれ考えられる病気や原因を挙げていきましょう。
ただし、ここで述べるのは、あくまでも「ある程度までの自己診断」の目安です。
症状による危険度などを際立たせるために、かなり単純化していることをご承知おきください。

①グルグルするめまい:回転性めまい

グルグルする回転性のめまいは、主な原因として、三半規管など内耳の病気が疑われます。具体的には、「良性発作性頭位めまい症」「メニエール病」「前庭神経炎」を含む内耳炎などです。

前触れなく突然に起こり、吐き気、耳鳴り、耳が詰まったような感じがして聞こえづらくなる耳閉(じへい)感や、難聴などの症状を伴うことがあります。

良性発作性頭位めまい症は、なんらかの衝撃を受けたときに前庭の耳石器からはがれた耳石が、三半規管に入り込んでしまうと起こります。
内耳の器官はつながっているので、リンパ液を介して前庭から三半規管に迷い込んでしまうことがあるのです。

メニエール病は内耳のリンパ水腫が原因です。
内耳のリンパ液が異常に増える理由は必ずしもはっきりわかっているわけではありませんが、メニエール病も前庭神経炎なども、ストレスや自律神経の失調によって免疫力が低下すると起こりやすくなります。

こうした内耳の病気で耳鼻科にかかると、薬での治療とリハビリが主体になります。

また、前述した片頭痛でも、良性発作性頭位めまい症やメニエール病と同じようなめまいの症状を伴うことが少なくありません。

【グルグルする回転性めまいの主な原因】
● トラブルを生じた部位……三半規管などの内耳、脳血管
● 主な病名……良性発作性頭位めまい症、メニエール病、内耳炎、前庭神経炎、片頭痛

②フラフラするめまい:動揺性めまい

体が左右にフラフラする感じのめまいは、良性発作性頭位めまい症やメニエール病でも起こりますが、「足元がふらついてまっすぐ歩けない」といったケースでは、脳にトラブルが起こっていることも疑われます。

具体的には、脳の血管が詰まる「脳梗塞」や、聴神経腫瘍をはじめ、脳内にできる「腫瘍」などです。
体の機能をコントロールしている中枢に原因があるという意味で「中枢性めまい」と呼ばれます。
運動機能の中枢である小脳や脳幹で脳梗塞や腫瘍が生じると、うまく歩けなくなってフラフラするわけです。

発作は急に起こることも、徐々に症状が強くなってくることもあります。
また、手足のしびれや頭痛を伴うことがあります。

前庭神経炎やメニエール病、片頭痛などでも、立ち上がれなくなることがあってつらいものです。
そして、動揺性めまいだからといって、脳梗塞や聴神経腫瘍の割合が多いというわけでもありません。

しかし、体が言うことを聞かずにフラフラするめまいは、一般の方が自己診断で「大丈夫」とはいえない危険なめまいの筆頭だと理解してください。

【フラフラする動揺性めまいで注意したい原因】
● トラブルを生じた部位……脳
● 主な病名……脳梗塞、脳腫瘍(聴神経腫瘍)

③フワフワするめまい:浮動性めまい

めまいやのぼせは、体が丈夫でない方や年配の方には、わりと起こりやすい症状です。

特に、足元に力が入らずフワフワする感じは病後などに多く、体力が低下したり、自律神経のバランスが乱れたりしているときに珍しくありません。

カゼや貧血なども、フワフワするめまいの原因となることがあります。

【フワフワする浮動性めまいの原因】

● トラブルを生じた部位……全身
● 主な病名……自律神経の失調、カゼ、貧血など

④クラッとするめまい:立ちくらみ、眼前暗黒感

急に立ち上がったときなどにクラッと立ちくらみがしたり、ずっと立っていると目の前が暗くなって、意識を失ってしまうこともある。
これは、低血圧の方や子どもたちに多く見られる「起立性調節障害」です。

起立性調節障害は、異常な部位を特定できない障害ですが、主な原因は血圧の低下や貧血による脳への血流不足です。

起立性調節障害の子どもは、立ちくらみのほかにもさまざまな症状を訴えるので、一人ひとりに適した対処法を考えてあげることが必要です。

私は、「ときどき頭痛がする」という起立性調節障害のお子さんには、片頭痛を念頭に置いた治療(頭痛を悪化させない治療)を検討してあげるべきだと考えています。

【クラッとするめまいの原因】
● トラブルを生じた部位……全身
● 主な原因……血圧の低下、貧血など

⑤動いていない物が揺れて見えるめまい:動揺視

めまいには、原因が耳や聴神経(前庭神経、蝸牛神経)にはなく、脳梗塞や脳腫瘍でもないタイプもあります。目や視神経のトラブルです。

ここは、本当は眼科の先生にご解説いただかないといけないのですが、とりあえずめまいの種類のひとつとして挙げておきます。

自分自身がふらついている感じはそれほど強くないけれども、物が揺れて見えるという症状が表れるのは、「動揺視」というめまいの一種です。
危険な病気として、脳腫瘍(眼窩腫瘍など)や心臓の病気が疑われます。眼科で診てもらってください。

また、目の疲れから起こるめまいには、「視性めまい」もあります。

仕事で目を酷使したりしていると、ひどい眼精疲労を起こすことがあります。
そのような状態が続くと、人によっては視性めまいを起こしてしまいます。

視性めまいの原因はいろいろあって、眼精疲労だけではありませんが、パソコンやスマートフォンの画面を見すぎたりしがちな人は、視力を守る意味でも気をつけたほうがよいと思います。

【目に関係するめまいの原因】

● トラブルを生じた部位……目、脳、心臓
● 主な原因……眼精疲労、眼窩腫瘍、心臓病

自分の耳鳴りの危険度をチェックしてみよう

耳鳴りも、症状や原因によって対処法が異なります。

耳鳴りだけに悩まされる場合のほか、難聴を伴うケース、めまいを伴うケース、頭痛を伴うケースといった違いもあります。
複雑に症状がからんでいる場合は、やはり専門医の診察をお勧めします。

これから述べることを、病院に行くかどうかの判断をする参考にしていただくのはよいのですが、基本的には、早めに診療を受けることをお勧めします。

まず、耳鳴りには「耳鼻科を受診すべきかどうか」の目安となるレベルがあります。
これは、どんな聞こえ方をしているかに限らず、患者さん自身にとってどの程度気になっているかを表す尺度です。

レベル1

常に耳鳴りがしているわけではないが、静かなところでは気になる。

レベル2

常に耳鳴りがあるが、何かに集中しているときは忘れている。

レベル3

常に耳鳴りがあり、意識をそらすことができない。耳鳴りのために夜眠れ
ないことがある。

レベル4

常に耳鳴りがあるために、日常生活に支障をきたしている。強い耳鳴りの
ために眠ることができず、人の話が聞き取れない。

耳鳴りは、疲れやストレスによって一時的に起こることも多く、すぐに気にならなくなればそれに越したことはありません。
しかし、何日もやまずに続いたり、聞こえにくい感じがしたりするときは、診察を受けていただくほうがよいでしょう。

さすがにほとんどの患者さんが、レベル3ぐらいになると病院においでになりますが、望ましいのは、レベル2ぐらいで耳鼻科に行き、治療を開始することです。
耳鳴りの診断では、次のようなことが参考になるので、病院に行く前にチェックし、できればメモなどに整理していってください。

● 耳鳴りは突然始まったのか、徐々に気になるようになったのか。
● 耳鳴りがするのは片方の耳か、あるいは両方の耳か。
● どのような音が聞こえるか。
● 聞こえる音は1種類か、いくつかの音を感じるか。

さらに、適切な診断・治療を受けるためには、いっしょに起こっている症状を正しく伝えていただくこともポイントになります。

特に、難聴、めまい、頭痛、吐き気などがいっしょに起こっている場合、または前に起こったことがある場合には、患者さんから伝えてくださると医師は助かります。

渡辺医院院長 渡辺繁

東大病院耳鼻咽喉科助手、JR東京病院勤務を経て1988年に渡辺医院開業。日本耳鼻咽喉科学会専門医。日本耳鼻咽喉学会・日本めまい平衡医学会所属。

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