耳鼻咽喉科 渡辺医院

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2018年10月10日

【後編】耳鳴りがしたら押さえておきたい 耳鳴りと脳の関係

本コラムでは、前編に引き続き、耳鳴りと脳の関係について解説します。

「苦痛を感じる脳」がさまざまな症状を生み出す

耳鳴りが、しばしば心身の不調を伴うことは、もうご存じのとおりです。

常に耳鳴りが気になっている人には、「体のことが心配になる」「不安な気持ちになる」「イライラする」「夜眠れない」、さらには「疲れを感じる」といったさまざまな症状が現れます。
そして、そのストレスや苦痛が、さらに耳鳴りを悪化させるという悪循環に陥りがちです。

極端な言い方をすれば、耳鳴りは、鳴っていること自体が大きな問題なのではなく、そのストレスで、心身のコンディションを悪化させることのほうが怖いのです。

そうした負のスパイラルを作ってしまうのは、先ほど説明した大脳辺縁系と自律神経系の中枢。

いわば「苦痛を感じる脳」です。

大脳辺縁系は情動(本能的な感情の動き)をつかさどる場です。
そこで、耳鳴りの音を不快に感じると、不安、イライラ、怒りといった感情にとらわれるようになります。
そして、そのマイナス感情は自律神経系にも強く影響するので、緊張、動悸、冷や汗、不眠などを招き、体調を崩してしまうのです。

耳鳴りの負のスパイラルから抜け出すには、暴走する脳の制御が必要です。

3つのアプローチで「脳の悪循環」を断ち切る

耳鳴り治療の3本柱は、①薬物療法、②音響療法、③カウンセリング。じつは、このうち最も重視したいのが「カウンセリング」です。

気になる耳鳴りを克服するには、専門医と相談しながら、自分に合った治療をしっかり続けていくことが重要です。

カウンセリングを通じて、医師に自分の症状を遠慮なく伝えましょう。
そして、耳鳴りの正体をしっかり知るとともに、自分の耳鳴りは、どんな治療で、どのように治っていくのかを理解してください。
理解を深めて不安を軽くするだけでも、「苦痛を感じる脳」の束縛から逃れやすくなります。

音響療法(TRT療法)は、カウンセリングとセットで、耳鳴りが気にならない状態を作ることを目的としています。
使用する補聴器(サウンドジェネレーター)は患者さんごとにフィッティングが必要なので、医師の指導のもと正しく使ってください。

薬物療法は、耳鳴りに伴うつらい症状を軽くすることが主な目的です。
薬は不安やイライラ、不眠など、症状に応じて使われますから、やはり医師の処方が必要です。

耳鳴りが「治る」には期間がかかりますが、あせらず取り組んでいきましょう。

過敏になった「脳」が慣れてくれれば耳鳴りは治る

「耳鳴りが気になって眠れない」
「このまま聞こえなくなってしまうのではないか?」

耳鳴りが治まらず、こうした悩みを抱えている方は多いことと思います。
しかし、あなたはもう大丈夫です。耳鳴りのメカニズムを正しく知り、自分に合った治療法を受けることで、あなたの耳鳴りもよくなるはずです。

その過程で、医師は、不眠などのつらい症状を和らげ、重大な病気があれば治療します。
そして、できるだけ聞こえがよくなるように協力していきます。

ここまで説明してきたように、耳鳴りをつらく感じるかどうかは脳の働きしだい。
過敏になった「脳の悪循環」が鎮まれば、耳鳴りは気にならなくなります。

耳を目にたとえれば、わかりやすいかもしれません。
見えにくい目をそのままにしていると、やはり視界の悪さがストレスになるはずです。
しかし、眼科医で処方してもらった眼鏡がなじめば、目のことは気にならなくなるはずです。

補聴器などをうまく使って耳鳴りに慣れていけば、やはり耳のことを気にしないで生活できるようになるのです。

渡辺医院院長 渡辺繁

東大病院耳鼻咽喉科助手、JR東京病院勤務を経て1988年に渡辺医院開業。日本耳鼻咽喉科学会専門医。日本耳鼻咽喉学会・日本めまい平衡医学会所属。

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