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メニエール病の検査と治療 | 耳鼻咽喉科 渡辺医院
院長の耳鳴り外来はしばらくの間、休止とさせていただきます。大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒、よろしくお願い申し上げます。
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2018年6月6日

メニエール病の検査と治療

メニエール病とは、耳が詰まった感じや耳鳴り、難聴、回転性のめまい、浮動性のめまい、吐き気、動悸などの発作が何度も繰り返し起こる病気です。発作は突然生じ、30分間から6時間程度続き、やがて悪化していく病気です。
加齢や疲労などが原因だと思い込んでいた耳鳴りやめまい、動悸などが、実はメニエール病のひとつの症状だったというケースもあるのです。

メニエール病の検査と治療についてご紹介します。

メニエール病の検査

耳鳴りやめまいと同時に吐き気が生じる場合、また定期的に動けないほど激しいめまいが起こる場合、メニエール病の疑いがあります。耳鼻科で検査を受けましょう。

耳鼻科では、内耳(耳の奥の部分)のみならず、脳や内臓なども検査し、メニエール病であるかどうかを判断します。脳や内臓に問題がなく、内耳のみに問題がある場合はメニエール病の疑いがあると診断されます。
加えて、めまいの有無を調べるために平衡感覚を調べる検査をしたり、メニエール病患者に難聴の症状が出る場合があるので、聴力検査をしたりすることもあります。平衡感覚を調べる検査とは、目を閉じて片足で立つ「直立検査」、30秒間足踏みする「足踏み検査」があります。これらの姿勢でふらつく場合、メニエール病の疑いがあります。その他、患者の目の前でペンなどを動かし、その目の動きを確認する検査もしばしば実施されます。

メニエール病の診断基準

メニエール病には、国際的な診断基準が3つあります。

バラニー基準

「メニエール病疑い」「メニエール病確実」の2つの基準を設けている点が特徴として知られています。
2015年1月に国際医学誌に発表された、比較的新しい基準です。

AAO-HNS 1995 基準

アメリカの耳鼻咽喉科学会が作成した基準です。
これまで多く使われてきました。

班会議基準 2008 基準

難病医学研究財団・難病情報センターが発表した研究結果に基づいています。

メニエール病の治療

メニエール病の治療は、検査と同じく、耳鼻咽喉科もしくはめまい外来で実施されます。
治療法として、大きく分けて、薬物治療と手術療法の二つがあります。

メニエール病の薬物治療

メニエール病の薬物治療には、対処療法(症状に対するもの)と予防療法(予防を目的とするもの)の二つのアプローチがあり、下記のような薬が使われます。

抗めまい薬(めまいを和らげる薬)
吐き気止め(めまいと同時に生じる吐き気を和らげる薬)
血管拡張薬(血管を拡張し、血流をよくすることでむくみを解消する薬)
ビタミン剤(聴力の改善に有効とされるビタミンB12を含む薬)
利尿剤(体の余分な水分を体外に出して、内リンパ水腫を軽くする薬)
※内リンパ水腫とは、メニエール病の原因である、内耳のリンパ液が増えすぎている状態のことです。

メニエール病の手術療法

メニエール病において手術療法が選択されるのは、一般的に、薬物治療での結果が思わしくない場合です。ただし手術療法を実施することはまれで、治療を行うメニエール病全体のおよそ1割程度といわれています。

手術療法には下記の二種類があります。

内リンパ嚢開放術(ないりんぱろうかいほうじゅつ)…多すぎる内リンパ液を排出するための穴を開ける手術
前庭神経切断術(ぜんていしんけいせつだんじゅつ)…めまいの原因である平衡感覚を司る神経を切断する手術

内リンパ嚢開放術のほうがより一般的な手術で、この手術を実施した場合の再発率は20~30%とされています。
対して前庭神経切除術はより難度が高く、95%以上のメニエール病患者のめまいが完治する手術です。

 
メニエール病の検査と治療をご紹介しました。
メニエール病は、治りにくいといわれる病気です。
しかし、早期より適切な治療を受けることにより、症状の改善が期待できますし、重症化を防ぐこともできます。
少しでも気になることがあれば、早めに検査を受けるようにしましょう。

渡辺医院院長 渡辺繁

東大病院耳鼻咽喉科助手、JR東京病院勤務を経て1988年に渡辺医院開業。日本耳鼻咽喉科学会専門医。日本耳鼻咽喉学会・日本めまい平衡医学会所属。

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