院長の耳鳴り外来はしばらくの間、休止とさせていただきます。大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒、よろしくお願い申し上げます。
耳鼻咽喉科 渡辺医院

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2018年3月27日

耳鳴りの検査と気になる治療法

耳鳴りと聞くと、「気のせい」「精神的なもの」「治療の方法はない」というイメージを抱いている方も多いのではないでしょうか。

その認識は一部正しいのですが、誤りも多く含んでいます。
強いストレスが耳鳴りの原因になることはありますが、決して気のせいでも治療方法のない病気でもありません。

耳鳴りの検査と、治療法についてご紹介します。

病院ではどんな検査をするの?

耳鳴りは、本人だけが音を感じる「自覚的耳鳴り」と、ほかの人にも音が聞こえる「他覚的耳鳴り」に大きく分けることができます。
他にも、音が1種類だけ聞こえる「単音性耳鳴り」や異なる音がいくつか合わさって聞こえる「雑音性耳鳴り」、高い音が響いているように聞こえる「高音性耳鳴り」や耳の中で低い音が鳴っているように聞こえる「低音性耳鳴り」など、症状によって区分されることがあります。

実際に現れている症状がどのようなものか、検査して明らかにする必要があります。

耳鳴りの検査は、耳鼻科で受けることができます。
まず、基本的な検査として、以下の2つが挙げられます。

・耳や鼻、のどを見る検査

この検査によって、耳垢が外耳道(耳の穴から鼓膜までの通り道のこと)を塞いでしまっていないか、また、中耳炎などの病気にかかっていないかを調べます。

・聴力検査

聴力検査によって聞こえ方が正常であるか、聞こえづらい・聞こえていないとしたらその程度や種類がどのようなものかを調べます。

次に、本格的なものとしては以下のような検査が挙げられます。

本格的な検査とは

・レントゲンやMRIでの検査

頭の中を調べ、聴神経が病気になっていないかを確認します。

・精密聴力検査

どこに障害が発生しているのかを調べることができます。
たとえば、音を感じる部分に障害があるのか、もしくは音を脳に伝える部分なのかということです。

そのほかにも、必要に応じて下記のような検査を行うことがあります。

・耳鳴り音の検査

耳鳴りの音の周波数や大きさを調べることができます。

・耳鳴りハンディキャップ検査

耳鳴りによって、あなたの精神状態や日常生活にどんな影響がもたらされているのかを調べることができます。

検査の目的は、あなたの耳鳴りについてより詳しく知ることにあります。
あなたの耳鳴りは、心配する必要がないものかもしれないですし、治療によって治すことができるものかもしれません。

まずは、耳鳴り外来を設置している病院や、専門の耳鼻科で検査を受けてみましょう。

焦らず気長に治療を

病院に行って検査を受けたら、次に気になるのは「どんな治療をするのか?」ですよね。
代表的な耳鳴りの治療法には、以下の3つが挙げられます。
ぜひ参考にしてみてください。

1.薬の服用

下記のような薬を服用する治療法です。

・内耳の血流や細胞の働きを助け、改善する薬
・聞こえの神経に働きかける薬
・耳鳴りによって受けるストレスをやわらげる薬

2. 音響療法

人工的に雑音を作り、その音を聞くことで耳鳴りの音に慣れさせる(気にならなくなる)治療法。

まず、TRT療法という治療法があります。
TRT療法とは、耳鳴りで聞こえる音と同程度の大きさの雑音を聞くことで耳鳴りの音に慣れるとともに、カウンセリングも並行して行います。

次に、マスカー療法があります。
マスカー療法とは、耳鳴りで聞こえる音よりも大きな音を聞き、聞こえている耳鳴りを遮る治療法です。

3. 心理療法

最後に、心理療法があります。

これは、カウンセリングなどを通じて耳鳴りのことを理解し、自分をコントロールすることで耳鳴りが気にならないように導く方法です。

 

これらの治療法は、耳鳴りを完全に消すというよりも「和らげる」ことが目的の治療法です。
焦らず、気長に取り組むことをおすすめします。

渡辺医院院長 渡辺繁

東大病院耳鼻咽喉科助手、JR東京病院勤務を経て1988年に渡辺医院開業。日本耳鼻咽喉科学会専門医。日本耳鼻咽喉学会・日本めまい平衡医学会所属。

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